2008年06月21日

特撮に絡む話2つ

 まず一つ目。

【秋葉原通り魔事件】戦隊ヒーロー玩具に余波 「凶器連想させる」と名称変更

 事件で使われた凶器が「ダガー」と言うことが知られてから、特撮関連の掲示板とかブログで半ばネタ的に扱われていた「ロケットダガー」だけども、本当に名称を変更する羽目になってしまったらしい。
 と言っても劇中ではもう既に名前を使ってしまっているんだけど、本編中での名称もそう遠くないうちに代わってしまうんだろうな。
 しかし「不快に思う人もいる」ってねえ…。一体その「不快に思う人」って言うのは、ロケットダガーの名前を知る機会のある人のうちどの程度なんだろう。
 事件を直接引き起こした道具と言うわけでもないのに、そう簡単に名前を変更してしまうのは、ちょっと情けない気がしないでもない。こちらとしては何も悪いことはしていない(さらに言えば凶器であるダガー自体にも何ら罪はない。犯罪に使った人間が一番悪いのだ。)わけだから、ここは毅然とした態度を見せて欲しかったと言うのが正直な感想だ。
 とは言っても、かつて「ウルトラマンジャック」として新作を作ろうとした円谷プロが、よど号事件なんかに配慮して、タイトルを「ウルトラマンタロウ」に代えたという事実もあったわけだし、難しいところではあるね。

 もう1つはグリーンピースの窃盗事件についての、本日の読売新聞・編集手帳の内容。
 今となってはほとんど知られていないことだが、「正義の味方」と言う概念は「月光仮面」によって初めて打ち出された考え方である。
 リンク先にも書いてあるとおり、原作者の川内康範氏は、「神仏こそが正義そのものなのだから、その正義の手助けをする存在」として、「正義の味方」という概念を創造した。
 月の光は善にも悪にも等しく降り注ぐ。そこから薬師如来の脇に侍し、薬師如来の教説を守る「月光菩薩」をヒントに、月光仮面を生み出したのだ。
 月光仮面に限らず、川内ヒーローは決して自ら「正義」を声高に論じたりするような真似はしない。正義を信じて悪と戦う力なき人々に力を貸すだけなのだ。だからこそ彼らはあくまでも「正義の味方」なのである。
 我々はどうがんばってみたところで、正義そのものにはなれっこない。せめてその味方をするか、正義に「献身」する程度のことしか出来ないのだ。
 「我こそは正義」と思い込むことがどれほど愚かで滑稽か。川内氏はそれを十分理解していたからこそ、子供たちのヒーローとしての存在となる月光仮面に、「正義の味方」という考え方を付与したのだろう。
 大して我が身を省みることなく、「正義」の言葉を軽々しく使っている御仁は、今一度「正義の味方」の意味を考えてみるべきではないだろうか。
posted by 銀河満月 at 18:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 特撮ヒーロー・特撮映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 こんばんは、銀河 満月様。

 一応、事件が事件なだけに作品名(銀河様はお解かりになるかもしれませんが)まで伏せますが、ある特撮作品(旧作)でもダガーを使用しており不安でしたが…
 (他にも探せばあるのでしょうけど…)

 その作品では無いとはいえ、封印に到らず、名称変更程度で済んでよかったかなというのが不謹慎ながら正直な感想です。

 >しかし「不快に思う人もいる」ってねえ…。
 やはり、難しいと思います…
 その理由を盾にバッシング運動が開始されて、勝てた例ってあるのかな…というのが正直な感想です。

 セブン12話の件でも、欠番になった理由を尋ねられて「被爆者(正確には関係者)が抗議した」と答えると、「じゃあ仕方が無いね」と言われたことがありました。
 その人達が、どんな理由でスペル星人を嫌ったのか?、どういう手段・言葉でスペル星人を葬らせたのか?を知らないうちに結論付けてしまうのです。
 調査に費用・時間が割けないなどの致し方無い面もありますが…

 >「正義の味方」と言う概念は「月光仮面」によって初めて打ち出された考え方である。
 初めて存じ上げました。
 先日、『スカイライダー』第48話「4人のスカイライダー 本物はだれだ?」を拝見しました。
 ラストの「子供たちに伝えてくれ。仮面ライダーは、いつだって正義の味方だ」は、今になって見ると感慨深いものがありました…
Posted by 金田八 龍助 at 2008年06月21日 22:08
>金田八 龍助様

お返事遅れて申し訳ありません。

>やはり、難しいと思います…
僕も本音ではそう思ってます。上に書いたのはあくまでファンの勝手な希望ですから、実際に作品を作っている側としては、何らかの対応をせざるを得ないでしょうし、戦隊シリーズは一般的な世論を無視することが出来る部類の作品でもないですからね。

>ラストの「子供たちに伝えてくれ。仮面ライダーは、いつだって正義の味方だ」は、今になって見ると感慨深いものがありました…
まあ正確に言えば、「正義の味方」的考え方は「水戸黄門」なんかにも通じる部分がありますから、川内氏の完全なオリジナルの着想と言うわけではないのでしょうが、明確な概念を打ち出したのはやはり「月光仮面」からでしょう。

上記のセリフ、確かに今聞くと隔世の感がありますね。
僕は古い人間ですから、今でも「私欲のために戦う『仮面ライダー』など見たくなかった」と考えてしまいます(平成ライダーがつまらないと言うわけではないのですが)。
Posted by 銀河満月 at 2008年07月20日 19:09
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