2010年02月19日

「生きてろよ…、またどっかで会えるだろう。」

 俳優の藤田まこと氏が死去


 また1人、忘れられない人が旅立ってしまった。
 何度も病気で倒れながらもその都度復帰してきたから、先月仕事を再開したと聞いた時も「いつもどおりだな」などと思っていた矢先の悲報である。

 僕にとって藤田氏と言えば、やはり必殺シリーズの中村主水になる。
 「殺し屋に見えない人物を殺し屋にキャスティングする」という必殺シリーズの不文律を考えれば、当時まだコメディアンとして認知されていた藤田氏にとって、主水役はまさに適役だった。
 とは言え「仕置人」当時はそれほど演技もうまいとは言えず、殺陣に至っては正直な話、下手と言っていいレベルだったとも思う。
 しかし昼の顔と夜の顔とを巧みに使い分けるキャラクターはファンから絶大な支持を得て、中村主水は次第にシリーズそのものの顔として定着するようになる。
 当然藤田氏が主水を演じる機会もどんどん増えてくるわけで、その中で殺陣も演技も研鑽されていったのだろう。
 今思い返してみると、初期の仕置人とか仕留人のあたりは、主水もまだまだ殺し屋としてはアマチュアであり、気の合う仲間とつるんでやりたいことを楽しんでやっていた、と言う感じである。これはそのままコメディアン的な部分を少々引きずっていた藤田氏の演技とオーバーラップしていると思う。
 主水はシリーズ中で戦歴を重ね、同時に仲間の死や寂しい解散と言った、裏稼業特有の厳しい現実を知るようになり、次第にプロフェッショナルとしての技と矜持を持つようになる。
 そして「仕事人」「新仕事人」のあたりになると、主水は名実共に最強の仕置人として活動するようになるわけだ。
 それは演じた藤田氏自身の演技力向上とも重なる。一つ一つの動作にも深みと渋みが加わるようになり、ベテランの仕置人、主人公チームの重鎮としての存在感を見せ付けるようになる。
 中村主水を藤田氏が演じることで、互いに影響を及ぼしあい、相乗効果として成長していったように思えるのだ。
 そして去年、久々に放送された「仕事人2009」では、以前のシリーズからはかなり歳を重ねたにもかかわらず、いやだからこそなのか、圧倒的な存在感で主人公チームの中に座し、ともすれば陳腐になってしまいがちな2009の世界観を地に足の着いたものとしていた。

 思えば必殺シリーズは「木枯し紋次郎」と並び、それまでの時代劇の常識を覆した革新的な作品だった。
 必殺以後の藤田氏の代表作である「はぐれ刑事純情派」シリーズも、それまでのハードボイルド系やオシャレ系と言った刑事ドラマの路線ではなく、「ホームドラマ」的な刑事ドラマと言う新境地を開拓したドラマだった。
 どちらも日本テレビ史に名を残す作品であることは疑う余地もないし、その両方の作品に主役として名を連ね、両シリーズを定着させたその能力と功績は非常に大きいと言えるだろう。

 日本テレビドラマの発展に貢献した偉大な方が、また1人彼岸へと旅立った。
 ご冥福をお祈りいたします。


 蛇足だけど、昨日のNHK夜7時のニュースでこのニュースを流していた時、藤田氏が必殺シリーズで演じた裏稼業名を「仕置人」と紹介していた(表記は「仕置き人」だったけど)。
 中村主水を「仕事人」と呼ぶことにどうしても違和感を感じてしまう古参のマニアにとっては、ほんの少しだけ慰めになったのではないだろうかと、勝手に思ったりしている。
posted by 銀河満月 at 02:51| Comment(1) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月15日

そう言えば「仕事人2009」

 最近また例の「何でもいいから必殺を見たくて見たくてたまらなくなる発作」が発症したので、新仕置人の「宣伝無用」を見てみた。
 この話もいろいろ変なところはあるんだけど、個人的に「か弱い少女のためにがんばるおっさん」と言う構図が好きな僕としては、今話の鉄っつぁんが大好きなんだよねえ。
 明らかに鉄のキャラクターじゃないだろう、という理屈ももちろんわかるんだけど。
 能登へ向かう準備をする際、主水が以前阿波へ行った時と同じ方法(「阿呆無用」)を取ろうとしたのも、各話間のつながりがあまり積極的に描かれない必殺シリーズとしては珍しいシーンで好きだし。

 まあ本当は緒形拳さんが亡くなられたというニュースを聞いた時に、仕事屋の最終話「どたんば勝負」を見てはいたんだけど、ブログに書く機会を逸してしまっていた。
 あの頃の必殺の最終回ってのは、各作品ごとにどんどん描かれていく内容がグレードアップしていくから、継続して視聴してきたリアルタイム世代の人にとっては、やはりたまらない魅力を感じるのだろうね。
 現に仕事屋の最終回では「生き残った仕置人は『無様に行き続ける』道を選択する」という部分を描いたわけだけど、次の仕置屋では「生に執着する主水と、例え生を捨ててでも死んでいった者に報いる行動を取るべきとする市松との対立」が描かれるわけで、さらに仕業人では…、とどんどん中身が濃くなっていくのだから。
 こういう質の高いドラマをリアルタイムで見ることの出来た世代が本当にうらやましい。この「リアルタイムに見ていたからこそ抱ける感慨」ってやつは、残念ながらそれ以降の世代がどうがんばっても手に入れることの出来ない代物だからねえ。
 だからってリアルタイム世代を過剰に持ち上げるつもりもないけどさ。

 で、話変わって、僕は最近の必殺関連の情報をちっとも集めていなかったのだけど、なんか去年の「仕事人2007」の設定を引き継いだ「必殺仕事人2009」が、来年正月から放送されるんですね。
 本当にちっとも知りませんでした(笑)。
 藤田まこと氏は前に体調を崩していた気がするけど、大丈夫なんだろうか?
 俳優の中ではヒガシが一番期待値が高いんだけども、このヒガシもどっか殺し屋然としているというか、元から「只者ではない」空気を漂わせているような人だからなあ。
 少年隊メンバーで言えば、植草のカッちゃんが一番必殺的に正しい殺し屋を演じられそうな気がする。
 他は…、せめて音楽は完全新作にして欲しいなあ。殺しのテーマが毎回アレってのもなんか芸がない。各作品独自の殺しのテーマがあるからこそ、劇伴の独自性が高まるわけだからね。
 しかし「仕事人シリーズ30周年」ってのは、確かにそうなんだけど、ちょっとなあ…。

 仕事人VのDVDもようやく発売されるようだし、この勢いでぜひ仕切人まで出して欲しいものですな。
 VのDVDは買わないけど仕切人のDVDは絶対BOX購入しますので(笑)。
posted by 銀河満月 at 16:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月14日

今更「仕事人2007」を振り返る(暫定)

 もうすっかり時間が経ってしまったけども、7月に放送された「仕事人2007」の話。
 前に書いた時はだいぶきついことを書いてしまったのだけど、今の視点で読み直してみると、あまりにも過去作に拘りすぎた故の酷評になってしまっているので、「仕事人2007」という作品自体を客観的に評価しているないようにはなっていなかったので、かなり反省しなければなるまい。

 で、この仕事人2007なんだけども、一応視聴率は良かったようで、今の世においても「必殺」という作品が受け入れられる下地はあると言うことなのだろう。
 尤も「必殺シリーズ」と一括りにしてみても、前期作と後期作とでは明らかに作品の空気は異なるわけなので、十把一絡げに扱うわけにも行かないのだが。
 しかし現代では放送コードなどの問題で、前期作のテイストをそのまま盛り込むことは実質不可能となっている状態だから、後期作の空気を継承して新作を作ると言う方法論は、止むを得ない手段なのかもしれない。
 ただ必殺は煎じ詰めれば殺し屋たちの話になるわけで、そういう話を見せると言うことはどうしても人間とか社会の暗黒面を見せざるを得ないことになる。能天気に生きられる社会ならば、アウトローは存在しなくてすむのだから。
 だからそこらへんのきつい部分はやはりきちんと見せなければならないだろう。

 ここまで書いて思ったのだが、この仕事人2007、どうも「必殺始末人」と同じ匂いがする。
 始末人も1はどうしようもないくらいの凡作だったが、2、3は良作と呼べる内容に仕上がっていた。
 1ではどうしても話を追うばかりの内容になってしまうので、個々人のキャラクターを完全に形成し、見せることが出来なかったためだと思われるが、これは仕事人2007にも同じことが言えるんじゃなかろうか。
 始末人での只次郎も、1では少し浮世離れした浪人という程度にしか描かれなかったが、2では熱い一面を見せたし、逆に3では女に情けないという部分も見せてくれた。
 そういう多面的な部分を見せることが今後重要になってくるだろう。特にヒガシの演じたキャラはほとんど個性らしきものが描かれなかったので、もしシリーズ化するのであれば、ヒガシのキャラに対するフォローが急務だろう。

 まあこんなところでぐだぐだ言ったところで、シリーズ化しないのであれば意味はないのだけど(笑)。
 あとやっぱり画面はフィルムの方が断然いいと思うんだけど、こればっかりは時代の流れだろうからなあ。
posted by 銀河満月 at 18:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月12日

やはりね、必殺はもう終わったシリーズなんだよ

 これまた書くのがだいぶ遅れてしまったけども、仕事人2007の感想である。
 一時代劇として感想を書くべきなのか、「必殺シリーズ」の一作品として見るべきなのか難しいところなのだが、とりあえずは思いつくところから書いてみるか。
 ちなみに登場人物の名前は主水関連以外は役者名で書きます。つーか覚えてられるか

 1つの話として見てみた場合なんだけど、これはあまりにもボリューム不足。地上げ屋がどうのなんて話ははっきり言って一時間程度で終わらせられる程度の盛り込みしかなされておらず、その癖地上げ屋たちは単なる地上げ屋に過ぎないのに、平然と人殺しまでするような「わかりやすい悪党」に仕立ててしまっており、インパクト重視、脚本軽視の風潮が垣間見える構成になっていた。
 松岡と女忍者のやり取りも完全に蛇足になっており、話にまったく絡んでいないから始末が悪い。これなら普通にその女忍者が地上げ屋の悪巧みに絡んでいた方がマシだった。
 二つの話が完全に遊離してしまってリンクしていないから、散漫というよりはどっちを見ても中途半端な印象を与えてしまう。
 せっかくのスペシャルなのだから、余計な挿話など挟まずに本筋だけをひたすら追う話にすればよかったものを、変に欲を出すから支離滅裂な内容になってしまった。
 中盤で自殺する女もさっさと殺されてしまえばいいものを、映画「三味線屋勇次」の阿部寛みたいに捨てゼリフを延々と喋くって自殺するあたり、テンポが悪い。
 やはりあそこでは悪党が女を散々嬲って慰んだ後、ズタズタに斬り殺すという流れにすべきだろう(笑)。

 と言うか、今回の話は全般的に悪党に対する仕事人側、さらに言えば視聴者側のテンションの上げ方がへたくそすぎる。
 土地の地上げにしてみたところで、仕事の一環として淡々とこなしているだけだから、どうにも見ていて「このクソども、絶対生かしちゃおけねえよ!」というような感情移入をすることが出来ないのだ。
 そのあたりは多少過剰になっても構わないから、もっと煽りまくってヴォルテージを高めて欲しかったと思う。
 そうでなければクライマックスの仕置が単なる「強者の弱者いじめ」で終わってしまうからだ。
 元々仕事人というものは「悪党の上を行く悪党」が、その超人的な能力で標的を殺すというスタイルなわけだから、始めから優位の立場にいるわけだ。
 それをそのまま見せているだけでは、単なる弱いものいじめに出してしまう。だからこそ標的となる悪党には、「こういうひどい殺され方をされても当然」と思わせるような見せ方が必要になるし、そう思われるような行為をさせなければならない。それが絶対的に不足していた。
 挙句の果てには松岡の仕置シーンの直後にラブコメシーンを挿入したりして、わずかに高揚しつつあった気分もあっという間に急降下。
 仕置シーンはいかにして見ている人のテンションをあげるか、その手腕が問われる最大の見せ場なのに、その大事なシーンをわざわざぶつ切りにした挙句にテンションを下げてどうするんだ。
 松岡重視、ジャニーズ重視としか取れない演出方針が鼻についた。はっきり言ってこれは不愉快としか言いようがない。

 映像はやっぱりフィルム撮影じゃないからきつかったね。
 フィルムは明暗のコントラストをくっきり示すからメリハリの利いた画作りがしやすいのだけど、今回のような作りだと画が鮮明になりすぎて、くっきりとした陰影を表現しづらくなってしまうのだ。
 「光と影の映像美」として賞賛された必殺シリーズとしては、この変更はあまりにもデメリットが大きすぎた。

 要となる役者陣は、正直な話どいつもこいつもひどいものだった。
 ヒガシのキャラは結局最後までどういうキャラなのかがまったくわからずに終わったのが、何よりも痛い。
 主水のような昼行灯ではないようだが、だからと言って職務に真面目に取り組んでいるわけでもない。
 奉行所内でどのような扱いなのかもまったく描かれていないから、使い古された言い方をすれば「キャラに血肉がこもっていない」と言うことになるのだろうか。
 まだ始末人3で味のあるシーンを見せた田原のトシちゃんの方がマシだ。

 松岡に至っては表稼業が何なのかすらよくわかんなかったぞ(笑)。と言うか表稼業をきちんと見せていたのって、あのからくり人形技師だけじゃなかったか?
 声は無理に作ってるし、前期シリーズにリスペクトしているのかは知らないが、やたら飯を食うシーンを挿入するし、言動も行動もはっきり言ってただのバカにしか見えなかった。とてもじゃないが裏稼業に生きるような人間にはなっていない。
 殺し技の「毒」ってのもね。ああまでギャグチックに描かれると逆にこちらが引いてしまうよ。人によってはああいうものをケレン味と言うかもしれないが、あれは単に見せ方が下手糞なだけだ。あれではお笑いにしかならん。
 ぶっちゃけ物語自体にもほとんど絡まないくせに、やたらと出番が多かったので、かえって邪魔な存在になってしまった。

 からくり職人は演技自体はあれだったけど、実は3人の新顔の中では一番まともだったのではないだろうか。旧仕事人初期の秀を髣髴とさせる演技だったし(笑)。
 殺しの技も唐十郎みたいなもんだからあれはあれでいいのか。出来るならCGなど使わずに、カメラワークでからくりが自在に動く様を見せて欲しかったけども。

 和久井は…。
 昨日の読売新聞の投書に「和久井が良かった」と言うのがあったけど、あの和久井の演技で満足している人が「商売人」の草笛光子とか「旧仕事人」の山田五十鈴とかを見たら、あまりの演技に泡吹いてぶっ倒れるんじゃないだろうか。
 ともかく無理をして演技しているのが見え見えで、見ているこっちがつらくなってしまった。
 和久井はむしろおきんとかおていとか、あっちの鉄火肌の姉御を演じさせた方が良かったんじゃないだろうか。と言うか近年(と言うほど作られちゃいないけど)の必殺は、そういう女キャラが出てこないね。
 「中村さん」なんてかしこまって話しかける女より、「よう、八丁堀!」と明るく話しかけるような女キャラを見たかったですなあ。

 …そう言えば今回、誰も主水のことを「八丁堀」って呼んでなかったなあ。

 主水についてはいうまでもありません。さすがに老いが前面に出てしまっていたとは言え、主水が出てくるだけで画面全体が引き締まるのは、さすがの貫禄と言うべきか。
 奉行所でのシーンは山手中央署の刑事みたいな感じだったけど(笑)、仕事人としての会話をしているシーンではきちんと凄みを見せている。
 仕置シーンでの目の鋭さも往時とほとんど変わっていないのには驚いた。
 せんりつコンビも実年齢からは考えられないほど生き生きと演じており、「中村家ここにあり」と思わされる一幕だったと思う。
 と言うか、仕事人Xあたりの頃はただウザイだけだった中村家コントのシーンが、今回では一服の清涼剤になっているのだから、時代は変わったものだ。

 音楽は文句なく良かった。主水・非主水シリーズ問わず様々な歴代作品から流用された楽曲群があったからこそ、最後まで見ることが出来たと言ってもいいだろう。
 提供テロップにだけ激闘編の曲を使ったりして、選曲には疑問も残るのだけど。

 このスペシャル、視聴率は良かったようだけど、結局この作品はもう必殺ではないし、もう必殺という作品を作ることは出来ないんだろうね。
 今回のスペシャルは平成ライダーみたいなもんで、シリーズ化すればそのうちファンもついてくるんじゃないのかね。
 僕としてはもうどうでもいいが。
posted by 銀河満月 at 23:24| Comment(1) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月07日

仕事人2007を見た

 …とりあえず時専チャンネルの仕置屋で口直ししよう。
posted by 銀河満月 at 23:47| Comment(1) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月16日

燃え尽きた愛の命 どんなに愛しても何故かむなしい

 本日購入した中での目玉の一つとは、「斬り抜ける」のDVDである。
 「斬り抜ける」というものが何なのか知らない人は、ウィキペディアを読んでおいてください。

 実を言えばつい一昨日まで時代劇専門チャンネルで放送されており、僕も前から見たかった作品ではあるのだけど、開始早々録画に失敗してしまい、仕方がないので視聴だけにとどめておいたのだ(それすらも忘れることが結構あったけど)。
 しかし14話終盤からの物凄い展開に完全に打ちのめされてしまい、同時にすべてを失いながらも、それでも「仇を討つ」というただ1つの目的のためだけに生き抜き、戦い抜いていく「不義者俊平」のカッコよさに完全に参ってしまったのである。
 いや、本当は体はともかく心は完全にボロボロになっているから、決してかっこいい姿ではないんだろうけども、それでもまったくの第三者である僕からすれば、無責任ではあるけど「かっこいい」と思えてしまうんだよな。

 そんなわけでついにDVDの1巻を購入してしまったというわけである。
 いろんな所で散々言われているんだろうけど、まずは俊平のジーンズ姿が変に決まっているんだよな。
 「時代劇の衣装にジーンズを使う」なんて発想がどっからわいてきたんだか、今もって不思議でならないのだけど、演じる近藤正臣が本来持っている爽やかなイメージを強調するには、あの明るい色系統のジーンズがちょうどよかったんだろうかね。
 劇中最初から最後まで「不義者」の汚名を背負っているわけだから、衣装だけでも爽やかに、と言うことだったのだろうか。
 僕みたいな若い?世代にとっては「冒険家」のイメージしかない和泉雅子の艶っぽい演技も意外性があって楽しいし、「新仕置人」「商売人」「うらごろし」で見せた火野正平の軽妙な演技も、見ているだけでおかしくなってくる。志垣太郎もなかなかがんばって豪快なイメージを出してるね。

 肝心の殺陣は、俊平が剣の達人ということもあって、毎回かなりパワフルな殺陣を見ることが出来、同時に「1つの刀では2人までしか切れない」とかいうリアリスティックな要素も盛り込まれて、緊張しっぱなしの世界に更なる緊張を加えたりもしている。
 「不義者」として追われているという設定のため、とにかく緊張感が張り詰めているので、見ている方も思わず緊張してしまう感じだ。

 DVDは全部で6巻。最近は8月の劇場版鬼太郎DVDまで大きな買い物はないし、ここは一発全部揃えてしまおうかね。
 …おっと。これから先の予定はそうなんだったな。既に1つ大きな買い物をしてしまっているんだが(笑)。
posted by 銀河満月 at 22:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月17日

のび太の如き発作

 年に数回、急にある発作が発症することがある。本当に原因はまったくわからず、きっかけさえ不明なんだけど、本当に唐突にこの発作が始まることがあるのだ。

なんでもいいから必殺を見たくて見たくてたまらなくなる発作が。


 そんなわけなので、昨日は久しぶりに新必殺仕置人の11話「助人無用」を見た。なんでかアラカンさんが見たくなったのである(笑)。
 この話の何が面白いかって、今話に限っては完全に嵐寛寿郎氏演じる天狗の鞍三(もちろん「鞍馬天狗」へのオマージュ)が主役になっているのにもかかわらず繰り広げられる、レギュラーメンバーの激しい自己主張だろう。
 どこまでが台本どおりでどこからがアドリブなのかがまったくわからない、まさに軽妙洒脱と言うべき演技の目白押しで、しかも役者本人の「素」のアドリブではなく、あくまで役柄に沿ったアドリブを行っているのが、出演陣のレベルの高さを感じさせる。
 念仏の鉄と鞍三とっつぁんの掛け合いも楽しく、筋書き自体はオーソドックスなのに、最後までまったく飽きることなく見続けることが出来る。
 終盤の仕置シーンも一ひねり加えられた技巧的なものになっており、ラストのオチに至るまで本当に楽しく見られる快作だろう(ラストの鉄の「苦笑い」は本当に秀逸)。

 やっぱ必殺はいいわなあ。今度は仕事屋でも見るか、血風編でも見ようかなあ。
posted by 銀河満月 at 00:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月17日

「仕事人」が復活するそうだね…

「必殺仕事人2007」ってなタイトルで放送されるらしいよ。

 なんか「仕事人」というタイトルを使っている時点で、既にもうダメダメな気がするんですが(笑)。
 言うまでもないことだけど、必殺シリーズってのはあくまで「必殺」シリーズであって、「必殺仕事人」シリーズじゃないんだよね。
 そこらへんを勘違いしてしまった当時のスタッフが、いつまでも仕事人スタイルにこだわってしまったもんだから、結局今の状況があるわけで。
 「剣劇人」で一度きちんと終わらせたのは、それでも良い判断だったと思うのだけど、その後のスペシャルや「激突!」の出来を見るにつけ、あんまりスタッフのシリーズに対する考え方は変わってないんだなあと思わざるを得ない。

 出演者がジャニーズの面々ってのはあんまり気にしてないんだよね。個人的に松岡が嫌いってだけの話で。
 殺しに使う得物も色物ばっかりじゃなくて、現実に即した、変なリアリティを醸し出すようなものになってくれればいいかなあ、と思ったりする。
 スペシャルの時期に登場した連中の得物なんて、奇をてらってばっかりの変な代物が多かったからなあ。
 後は走り屋。こいつは重要だろう。と言っても出てこないだろうけどな。
 激闘編以降の仕事人なんて、走り屋がいなくなってしまったもんだから、身長180センチをゆうに超える村上弘明が、屋根裏に侵入するなんて、明らかに変な場面も登場しちゃったりしてるからなあ。

 藤田まことが登場するのも、まあいいかな。劇場版「主水死す」とテレビ版での世界は別物ってことで。
 山内Pが参加しているのなら、作品ごとのこういう捉えかたもありだろう。

 しかし5期鬼太郎と比べると、どうもこっちは復活を素直に喜べないなあ。
 必殺の場合、末期(「激突!」終盤とか「せんりつ誘拐」とか)がひどいもんだから、その後にもあまり期待が持てないんだよね。
 鬼太郎は1〜4期すべてそれなりの水準を保ったままできちんと幕を引いてくれたから。
 最近そういう状況に陥りそうなアニメがあったりするけど、それは別の話だな。
posted by 銀河満月 at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月18日

うらごろしとかその他のこと

 コミケ1日目の11日に秋葉原でうらごろしDVDの下巻を購入してきたのだが、いまだに全部見切れていない。まあ、これからじっくり見ればいいんだけどさ。
 下巻に収録されている話を見ると、さすがに初期の話に比べるとパワーダウンしてしまっているね。特に超自然現象が話の取っ掛かりとして出てくる程度で、話に深くかかわってくるような展開が少なくなってきてしまっているのは、なんとも残念無念。
 やりようによってはもっと面白い話もできたんだろうけど、2クール目に入った時には、視聴率的にもかなり落ちていたんだろうし、各話ごとのテンションが下がってしまうのも、止むなしと言うところか。

 テレビ東京では昼に再放送していた「仕舞人」が昨日終わり、今日から「新仕舞人」がスタートした。
 新になっても仕舞人の雰囲気は特に変わりないのが、仕事人シリーズと違っているところかな。晋松の殺し技が見た目重視になったくらいか(笑)。
 まあ加賀美パパのはっちゃけた演技を見たい方は、是非とも仕舞人シリーズを見ていただきたいね。

 で、テレ玉では以前から昼間に「必殺アワー」とか何とか言って、仕掛人やら仕置人やらを再放送している。相変わらず必殺関連は妙に強いよな、テレ玉は。
 仕置人はまだ再放送が始まったばかりで、昨日の時点で7話が放送されていたが、何と言うか初期の仕置人はいろんな意味で懐が深いと言うか、なんでもありと言う感じだねえ。
 一般人である鉄や錠と、同心の主水が街中で平然とつるんでるんだからなあ(笑)。後続作になるにつれてこういうシーンはなくなっていくだけに、かえって新鮮に見えるかもしれない。

 必殺スペシャルのDVDはどうしたもんかなあ。現代版とウエスタン月夜だけ単品で買おうかな。他のスペシャルはほとんど見たことあるし、そもそも必殺のスペシャルってあんまり好きじゃないし。
posted by 銀河満月 at 17:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月13日

うらごろし、上巻分視聴完了

 巷じゃワールドカップで色々騒がしいけども、僕はそんなことには一切構うことなく、うらごろしDVDを見てました。
 まあ一応日本の試合は見たけどね。後半ボロボロだったじゃん。アレじゃ負けてもしょうがないよ。守備だって頑張ってるの川口1人に見えたぞ。

 で、うらごろしは11話まで視聴完了した。最後のアクションでスカッとさせてくれるせいか、あんまり陰鬱とした気分になることもなく、一気に見終えてしまった。
 やっぱり9話「家具が暴れる恐怖の一夜」は良かったなあ。僕は基本的に密室編が好きなのだけども、それでも今話で主役連が追い詰められていく感じと、最後の最後で見せる大逆転は、正に有無を言わせぬカタルシスを味わわせてくれた。
 話のキーになるはずのポルターガイスト現象が、それほど重視されていなかったのは残念と言えば残念だけど。
 8月の下巻も楽しみだなあ。後半は若があまり出てこなくなってしまうとの事で、それはちょっと残念ではあるけどね。

 しかし昨日の戯言で必殺ネタを書いた後、女子高生10話について触れているブログとかを色々回ってみたけど、必殺ネタに触れている人はほとんどいなかったなあ。いてもせいぜい「藤田まこと」とか「京本政樹」に触れてるくらい。
 まあしょうがないと言えばしょうがないんだけどね。テレビシリーズ自体、91年の「激突」で終わっちゃってるわけだし、関東では80年代末以降はほとんど再放送もされなかったわけで、僕から下の年代は「必殺」と言うものにほとんど触れる機会がなかったろうからね。
 と言うか僕の年代だって必殺なんて普通は知らないんだけど。

 と言うことは、昨今流行りの萌えアニメも見てて、尚且つ再放送すらロクにされない必殺シリーズも詳しい僕って、もしかして結構異端なのか?
 (答:もしかしなくても異端)

 でも実際、僕と同年代とか年下の必殺ファンなんて見たことないよな…。時代劇専門チャンネルでいくらか再放送はしているけども、元々「時代劇」の専門チャンネルなわけだから、好きでもない人がチャンネルを無意識に合わせるとは思いにくい。
 ここはやっぱり地上波での再放送を積極的に行うべきだろう。何気なくチャンネルを合わせたら見入ってしまい、やがてドツボに…(笑)、と言う展開が一番いいのだけどね。僕がそうだったから。
 サントラの再販とかもしてくれれば嬉しいけど、さすがにこれは厳しいか。
posted by 銀河満月 at 00:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月10日

神の怒りか仏の慈悲か

 いやー、水曜日に購入して以降、すっかりうらごろしの魅力にはまってしまいましたなあ。
 実作品に触れる機会なんてほとんどなかったもんだから、正直どんなネタ作品になっているのかと、最初は身構えて見ていたんだけど、意外なほど面白かったので、いい意味で予想を裏切られたという感じかな。

 一番面白いのはやっぱりアクション性豊かな殺しのシーンになるんだけど、よく見てみると、その殺しのシーンをより魅力的に見せるために、作品全体で拘っている部分が見受けられる。
 うらごろしチームは、超能力者の先生を始めとして、歴代の仕置人と比較しても、かなり「超人性」を強調している。だからぶっちゃけて言えば、殺しの際に先生達がピンチに陥ることはまずないと言っていい。
 そんなある意味無敵の状態であるうらごろしチームが、ごく当たり前の悪党を相手にしていたのでは、ともすれば単なる弱いものいじめに見えてしまう可能性もあるわけで、制作陣がそれを意識したかどうかは知らないけども、先生達が相手にする悪人どもの描写が、昨今の目で見ればどぎついまでに強烈に描写されているのだ。
 悪人たちの目的は、歴代作の悪人たちとほぼ同じである。他人の持っているお宝を奪う、店の乗っ取り、女をいたぶる…と言った具合に。
 で、その手段の一つとして「殺人」行為があるわけだが、これがかなりエグイのだ。
 女の五体をバラバラにして埋める、邪魔になった女を燃え盛る炉の中にぶち込む、一家皆殺しにした上に火をつける、などなど、とにかく「そこまでしなくてもいいだろう」と言いたくなってしまうほどに、やり口がひどいのである。
 だが悪党どもがそこまでのことをしたからこそ、ラストの殺しにカタルシスが生まれるわけで、そういう意味ではかつての「仕置人」テイストに近しいものがある(仕置人に登場した名物悪役群に及ばないのは承知だけど)。

 また、旧来の仕置人達のように、「金」によってではなく、あくまで先生と言う1人の超人を中心に集まってきたのがうらごろしチームであるため、全員とも人並みに優しい。
 3話で母に会いに行こうとする真之介を見送る時の、各人の言動や行動から、それぞれのキャラなりの優しさというものを窺い知ることが出来て、こういった味は後期作では失われてしまっていただけに、変に新鮮に見えてしまった。
 また出陣前、先生が昇る朝日を見つめ、霊の声無き恨みの声を聞くシーンは、思わず背筋がゾクゾクしてしまうようなカッコよさだ。またあのシーンにかかるBGMがぴったりマッチしてるんだよね。サントラ実家に置きっぱなしだけど、うらごろしだけ持ってきちゃおうかなあ。

 あと忘れちゃいけないのは「殺しのテーマ」。サントラで聞いた限りでは、演奏時間も短いしラストはなんかあっさりした感じで、正直殺しのテーマとしてはどうなんだろうと思っていたが、実際の映像にかかっているのを聞いて、印象が一変してしまった。
 なんと言えばいいのか、殺しのテーマはやっぱり「BGM」なんだよね。単体で聞いても決して味はわからない。映像と重なり合うことで、最高の見せ場を演出してくれる。
 劇伴音楽の偉大さを改めて実感させてくれる曲でした。

 そんなわけで大満足の「うらごろし」。次回発売の8月が待ち遠しいなあ。
 でも待てよ、確か発売日ってコミケのすぐ前の日だったような…。ま、買い専の僕がそんなことを気にする必要もないのだけど。
posted by 銀河満月 at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月07日

たとえ貴方が信じようと信じまいと…

 さてさて、今日はついに「翔べ!必殺うらごろし」DVDの発売日である。
 こんな大事な日に残業なんぞしてらんねーよってことで、さっさと定時退社して秋葉原まで買いに行ったですよ。
 さすがに秋葉原だと普通に店頭に置いてあるからいいね。いつもの石丸でうらごろし、ストロンガー4巻、さらにはシムーンOPと、この間買えなかったまじぽかEDもここで購入した。

 CDの方は後でゆっくり聞くとして、まずはうらごろし。
 とりあえず1話を見ただけなのだけど、なんと言うか、「時代劇らしくない時代劇」の最たるものだね。時代物と言う感じが全然しない。
 従来の必殺シリーズのように「江戸」という特定の土地を舞台にしておらず、主役全員風来坊にしているからなんだろうけども。
 おかげでラストの殺陣が現代アクションものに通じる小気味良さを発揮しているのだけど、これは恐らく制作陣が当初から意図していた効果ではないのだろう。
 先生以下レギュラーメンバーも個性たっぷりに描かれていて、風来坊の割りにとっつきやすい印象を与えてくれている。

 1話の話自体は、やっぱり仲間の初邂逅と言うこともあってか、物凄くオーソドックスというか、ミニマムに仕上がっている。
 お宝(しかも世間的に見ればそれほど価値のあるものでもない)を巡って一組の夫婦が殺されてしまうだけの話なのだが、そんな小さいけども深い恨みに耳を傾け、恨みを晴らすと言う「うらごろし」の基本スタンスが、きっちりと描かれている。
 僕はもちろんうらごろし自体は未見なのだけど、1話を見た限りでは「からくり人」に非常に近い感じを受けた。「情」を最大の行動理念としていたかつてのからくり人の姿勢に近いものを感じる。

 うらごろし自体は視聴率も悪く、そのためか関東では本放送以来一度も再放送されていないとの事だが、これを期により多くの人の目に触れてくれればいいと思う。
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2006年03月13日

砕けた足も追われた職も 所詮この世の塵芥

 本日からテレビ埼玉で「おしどり右京捕物車」の再放送が始まった。と言っても実家でタイマー録画しているだけで、僕はまだ見ることは叶っていないのだけど。
 「暗闇仕留人」の後番組としても考えられていたとされるこの作品、必殺シリーズに関わったスタッフがそのまま参加しているだけあって、時代劇ファンから高い評価を受けている。

 何より主人公2人の設定が壮烈だ。
 主人公の神谷右京は北町奉行所きっての鬼与力だったが、悪人の罠にかかって下半身不随となる重症を負い、それが元で奉行所を辞し、さらには妻・はなの流産と言う不幸まで重なってしまう。
 しかしそれでも悪に対する怒りを失わなかった右京は、死に物狂いの鍛錬で身につけた鞭の腕をふるい、妻に自分の座る手押車を任せ、許せぬ悪に戦いを挑むのである。
 つまりどんな場所においても、常に夫婦が一緒に存在している(悪党と戦う現場でさえも)。この大前提により、毎回奇抜な殺陣が生まれることになり、さらに「必殺シリーズ」のテイストも含んだドラマ展開もあって、未だに多くのファンが存在しているわけである。

 既にDVDは出ているのだが、さすがに今現在の状況で手を広げすぎるわけにも行かなかったので、購入は控えていただけに、今回の再放送は素直に嬉しい。
 これで「斬り抜ける」までやってくれたら、嬉しすぎて卒倒するだろうな、きっと。

 でもタイマー録画に失敗してたらどうしよ…(笑)。
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2006年02月13日

祝!うらごろしDVD発売決定!!

 「翔べ!必殺うらごろし」DVD、6月に発売決定。


いやったああぁぁぁぁぁ!!

 商売人の次はきっときてくれると信じてはいたものの、情報が出るまではずっとやきもきしていましたが、遂にきてくれました、うらごろしDVD。
 ファンには周知の通り、うらごろしは従来の必殺らしからぬ作風のために視聴率が激減し、シリーズに打ち切りの危機を招いてしまったと言う曰くつきの作品。それ故に関東あたりではあまり再放送されることなく、ファンはせいぜい最終回ビデオをレンタルで借りるくらいしかなかったのだ。
 ここ数年、ずっと必殺シリーズの再放送を続けてきたテレビ埼玉でさえ、とうとう再放送されずに終わってしまった作品。
 そのうらごろしがなんとDVDで登場すると言うのだから、もう驚くやら嬉しいやら。

 うらごろしのような作品は今まであまり知られていなかった作品だろうから、逆に言えば作品全体を評価するには、今と言う時期が打ってつけなのではないだろうか。
 とにもかくにも6月が楽しみだなあ。
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2006年01月13日

時代劇専門チャンネルで「必殺仕事人」放送開始

 いや〜、やっと始まってくれました、仕事人。
 以前テレビ埼玉で再放送された時は、ビデオに録画していた上に途中で脱落してしまったので、今回こそはきちんと全話録画しよう。
 しかも時専の宣伝を見るに、今年は仕事人以降も色々必殺シリーズを放送してくれるようなので、この勢いで1話の録画に失敗した新仕事とかもやってほしいなあ。
 ま、録画に失敗したシリーズはこれに限らず、仕切人とか激突とか、結構色々あるんだけどね。
 大体個人的にどうでもいい橋掛人はきちんと録画できたのに、思い出の作品である仕切人で録画失敗するとは、一体どういうわけなんだ、俺よ。
 所詮世の中なんてこんなもんなんだねえ。

 で、肝心の仕事人なんだけど、やっぱり黄金時代の緊張感がまだ残ってていい感じだね。1話での主水復帰劇は、かなり見応えがあった。
 よく考えると、本人にやる気もなく、またさして切羽詰った事情もない状態での復帰劇ってのは、意外にもこの「仕事人」が最初なんだよね。仕留人の頃は自分が何より裏稼業をやりたかったろうし、仕置屋や商売人の時は晴らせぬ恨みを晴らしてやりたいという自分自身の思いがあった。仕業人の頃は既に稼業を行っていたし、新仕置では自分の命が狙われるという危機が迫っていたわけだからね。
 秀もこの頃はまだギラギラしてて、いろんな意味で熱いね。

 仕事人は話数が多いのがチェックする際の難点ではあるけども、良くも悪くも必殺シリーズの大きな転換点となった作品だし、出来る限りきちんと見るようにしよう。
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2005年12月15日

随分時の経ったものだ

 DVDが完結したこともあり、スパイダーマンと並行して新仕置も見ているのだが、やっぱり面白いなあ。終盤の方になると物語的にはさすがに息切れしている感は否めないものの、レギュラーの掛け合いを見ているだけでも楽しめるもんなあ。

 しかしかつて新仕置のLD−BOXを買った身としては、なんか隔世の感があるね。
 LDは上下巻合わせて15万くらいしたけども、DVDは全部買っても6万もいかないもんなあ。教習所に通うために取っておいた金まで使い込んで、親とケンカしたのもいい思い出だ(笑)。

 新仕置までリリースされて、次回は商売人が発売されるそうなんで、前期必殺シリーズは大体出揃ったことになる。
 あとは後期の、所謂仕事人シリーズが出るかどうかなのだが、これは正直言って微妙じゃないだろうか。前期に比べてあんまり売れ行きがいいとは思えない。来年から時代劇専門チャンネルで仕事人シリーズの放送が始まるそうだしね。つーか出ても僕は買わない(笑)。
 ただ仕切人は僕にとって思い出の作品なんで、仕切人が出るまでは何とかリリースを続けてもらいたいんだけど、これも無理っぽいよなあ。
 ま、あまり期待しないで待つことにしよう。

 そう言えばうらごろしはちゃんと出るよな…?
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2005年10月19日

行くも帰るも別れては 知るも知らぬもお前と私

 テレビ埼玉では現在橋掛人を再放送しているのだが、そのあとは仕事人X激闘編を放送するとのこと。激闘編は学生の頃、千葉テレビかどっかで再放送していたのを友達に録画してもらったのだが、ビデオデッキが合わなかったのか、自宅ではあまり綺麗に再生できなかったので、今回ようやく綺麗な画像で激闘編を見ることが出来るというわけだ。

 上記の理由もあって、僕は激闘編を全話視聴してはいないのだが、見た話だけに限って言えば、なかなか面白い話が多かったように思う。初期のハード路線はもちろんのこと、中盤以降のいつもの展開でも、なぜだか他の後期作品とは一線を画しているように思えたのだ。
 今にして考えると、壱を始めとした「はぐれ仕事人」の存在が大きかったんだろうね。ああいう今までにない立場のキャラクターを配置したことで、レギュラーキャラのさらなる肉付けにも成功しているわけだから、やっぱりテレビドラマはキャラクターが命なんだなあと、改めて思い知らされるわけである。
 尤もここで言ってる「キャラ」というのは、俳優がその演技力で演じているキャラクターのことを言っているのであって、俳優個人の個性を指してはいない。
 最近の若手俳優は個人の個性ばかりを突出させているきらいがあるからねえ。

 なんにせよまたまた楽しみだ。
 しかし激闘編の後は何になるのだろう。旋風編は何年か前に再放送済みだしなあ。まあ恐らくは、テレビ埼玉では近年再放送をしていない(はず)「まっしぐら」になるんだろうけども。
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2005年09月06日

浮世の気晴らし なすってくだせえ

 テレビ埼玉で現在絶賛再放送中?の渡し人も今週で終わり、来週からはついに仕切人の再放送が始まるとのこと。
 いやー、やりましたねえ。仕切人を見るのは実に高校生の時以来。僕が必殺にはまり込むきっかけを作ってくれた作品だけに、思い入れも他作品に比べると深いのだ。

 まあ、よく知らない人に見せると、必殺シリーズと言うものを激しく誤解してしまいそうな作品であることは、今は非常によくわかっているのだが、それでも僕にとって思い出の作品なので、あまり邪険に扱うことも出来ないのだ。
 それに殺しのテーマは純粋に良い出来栄えだと思うし、殺し自体も演出としては後期シリーズの中でもかなり(いろんな意味で)高水準なのではないかと考えている。

 しかし商売人の後はきっとうらごろしをやってくれるだろうと思っていただけに、仕切人の後に何をやるのか、ちょっと気になるところではあるな。
 たぶんまっしぐらか橋掛人になると思うけどね。
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2005年08月04日

「これからは徹頭徹尾、手抜きで行きます」

 昨日は待ちに待った新仕置のDVD発売日だったんで、早速購入してきた。と言ってもスパロボばっかりやってるせいで、まだ見てはいないのだけど。
 新仕置自体は以前に紆余曲折を経てLD−BOXを買った経緯があるので、作品そのものは全話視聴済ではあるが、LDプレーヤー自体物置にしまってしまったし、DVDも持っておいた方がいいだろうと判断して購入したわけだ。尤もLDの方を捨てるつもりもさらさらないが。
 新仕置の序盤は本当に面白い話が多くて、話の流れだけ見ると平凡な話でも、なぜか面白く見られるから不思議なものだ。役者陣が乗って演じている感じが画面から良く伝わってくる。このあたりは残念ながら後期作品では感じられない味だよな。

 あまり関係ない話だけど、今テレビ埼玉でやってる商売人が終わったら、次は何やるのかなあ?僕としては渡し人とか仕切人とかをやって欲しいのだけどね。
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2005年07月15日

「ルーツ」って最近どっかで放送してたな

 テレビ埼玉で先月末から必殺商売人が始まったことは以前の戯言にも書いたけど、視聴してみて意外な面白さに驚いている。正直こんなにユニークな内容になっているとは思っていなかった。
 主水シリーズの前作である新仕置に比べると、全体的に落ち着いた雰囲気になっているのが特徴だろう。内容自体はバラエティ的要素をむしろ積極的に盛り込もうとしているのだが、にもかかわらず落ち着いた雰囲気を醸し出しているのは、ひとえに出演陣の力によるものが大きい。メンバーのほぼ全員が中年の域に達している年齢の人たちだからねえ。一番若いのが正八だけだから、そりゃ落ち着いた雰囲気にもなる。逆に多少荒唐無稽な話になっても、その俳優陣の存在感のおかげで見られたものになっている、という側面もある。作品全体にそういう雰囲気が浸透しているからこそ、演歌チャンチャカチャンのシーンでも失笑することなく見られるんだろう(笑)。
 1話の主水対おせい・新次のシーンも、久々に興奮させられた。元々主水出演シリーズの1話は、裏稼業で実績を積んできた主水と、それまでまったく別の道を歩んできた他の仕置人とが出会い、仲間になるまでを描くのがメインだが、非主水シリーズのように厳格な元締が存在しない以上、主水は自分で相手の力量を量らないといけない。だからこその激突が存在するわけだ。仕留人での糸井、仕置屋での市松、仕業人での剣之介と、主水は仲間となる人物とそれぞれ一度対決してきた。(商売人までの時点で)勝負をしなかったのは旧・新仕置の時くらいだ。仕事人以降は主水自身が元締的存在になってしまうため、主水自身の緊迫した構図は、これが最後になるのではなかろうか。時間にしてみると短いものの、大変楽しめる瞬間だと思う。
 今まで見たところでは6話が面白かったなあ。まあ必殺的に面白いということは、話的にはかなり重い内容なんで、見てると疲れてしまうという面もあるのだが、そういった重さを吹き飛ばすかのようなラストの仕置は、かなり意外だったな。画面3分割でそれぞれの仕置を同時に見せるなんて、アニメ的な構図を大胆に取り入れるとは、スタッフのチャレンジ精神恐るべし。
 一人一殺が基本の必殺においてこういう演出は逆にイレギュラーなんだけども、それが返って不思議な妙味を出してくれるのだから、なんとも面白いものだ。
 最後の最後、生まれてくる子供のためのオムツを手に取ると、直前に人を殺してきたことを思い出し、思わずオムツを手放してしまう主水の姿でしめるクロージングも、商売人という作品を代表する名シーンになっているだろう。
 この話に限らず商売人は殺陣がかなり激しい。役者の顔ぶれだけ見て地味だと考えるのははっきり言って間違いだ。やっぱ仕置は派手じゃないとね。

 現在は高校野球の関係で放送が止まっているけども、再開したらまたじっくりと見ることにしよう。最終回まで見ていられるかどうかは微妙だが…。
posted by 銀河満月 at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 必殺シリーズ・時代劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする