まずゲームなんだけども、前にも書いたとおり今回のゲームは完全にファン限定。オリジナル版のゲームをやっていない人がL4Uをプレイしてみたら、肩透かしを食らうことは間違いないだろう。
このゲームはライブの演出に特化したものだから、オリジナル版の肝であるオーディションとかランクアップに伴うキャラの成長とか、そういう面が完全に省略されており、はっきり言えばゲーム的な駆け引きなどは一切必要としないので、そういうものを求めてはいけないだろう。
そういう意味では本当にオリジナル版をある程度やりこんだ人間でいて、且つ「ライブをコーディネイトする」というゲームコンセプトに納得できる人間でなければ、面白さを感じることはないだろう。
「応援」部分については、正直どうとも言えない。個人の感覚が影響してくるだろうから、面白がる人もいるだろうし、つまらんと感じる人もいるだろう。
音ゲーを全くと言っていいほどプレイしたことのない僕にとっては、十分やり応えのある内容だったし、未だにハードモードでフルコンボは達成できていないから、これだけでも十分に楽しめると個人的には思うのだが、逆に音ゲーをやりこんでいる人には物足りないかもしれない。
個人的にはノーマルモードやハードモードの応援も、「楽器」だけでなく「声援」をつけて欲しかったとも思うのだが。「声援」時の応援のバカバカしさは意外と楽しかったりする(笑)。
一番の問題点は、せっかくリミックスがそれぞれの曲に2種類も用意されたのに、肝心の歌声自体が前作の使いまわしになってしまっていることだろう。
ML01での歌い方が、アレンジに合わせたはっちゃけたうたい方になっていたので、尚のこと惜しい。
特に「relations」での春香の歌い方はいろんな意味ですごかったからねえ。
でも全員にああいう歌い方を求めるのは、それはそれで酷なのか。
だがせめて歌の新録くらいはして欲しかった。
後はマーケットプレイスで何が配信されるかだろうなあ。
個人的には今回のL4U、マーケットプレイスでの配信が単なるおまけ程度のものではなく、配信によってゲーム内容の根幹そのものを充実させるってやり方を最初から念頭に置いたゲームだろうと思うので、そのあたりがどんな風になるのかが楽しみなところである。
で、おまけアニメの話。
ゲームのおまけ、しかも正味15分程度の話としてはよくまとまっていた方だと思う。
少なくとも所謂「アニマス」と比べてどうのこうのと論じるのは、完全に筋違いだろう。30分2クールのアニメと15分程度のおまけアニメを同列に論じる時点で無理があるし、もし論じられていたりしたら、むしろおまけアニメと同列に論じられるアニマスの出来具合のほうを心配した方がいいだろう。
さらに限定版に付属したコンテ集を見る限り、かなり時間も人員もきつい状況で制作されたようだし、そんな中で11人のアイドル全員を画面上に出し、尚且つそれぞれの個性をきちんと見せられたと言う点では、十分及第点を与えられると思う。
まあ、おまけアニメに過大な期待をしてはいけないという考え方もあるだろうが、おまけアニメとしては十分だったろう。
話の内容もドラマCDっぽかったが、変に投げっぱなしの内容になっていなかったので、話としてはすっきりまとまっていたし。
ただあのノリでテレビアニメ化したとしたら、さすがにどうかとは思うけどね。
L4Uというゲームは人を選ぶゲームだと思うから、万人にお勧めできるゲームではないだろう。
ゲーム中のライブが「ファン感謝祭」であるとおり、L4U自体も「祭り」そのものと言ってもいいかもしれない。
後はその祭りに乗って自分も騒げるかどうかと言うことだろう。