「斬り抜ける」というものが何なのか知らない人は、ウィキペディアを読んでおいてください。
実を言えばつい一昨日まで時代劇専門チャンネルで放送されており、僕も前から見たかった作品ではあるのだけど、開始早々録画に失敗してしまい、仕方がないので視聴だけにとどめておいたのだ(それすらも忘れることが結構あったけど)。
しかし14話終盤からの物凄い展開に完全に打ちのめされてしまい、同時にすべてを失いながらも、それでも「仇を討つ」というただ1つの目的のためだけに生き抜き、戦い抜いていく「不義者俊平」のカッコよさに完全に参ってしまったのである。
いや、本当は体はともかく心は完全にボロボロになっているから、決してかっこいい姿ではないんだろうけども、それでもまったくの第三者である僕からすれば、無責任ではあるけど「かっこいい」と思えてしまうんだよな。
そんなわけでついにDVDの1巻を購入してしまったというわけである。
いろんな所で散々言われているんだろうけど、まずは俊平のジーンズ姿が変に決まっているんだよな。
「時代劇の衣装にジーンズを使う」なんて発想がどっからわいてきたんだか、今もって不思議でならないのだけど、演じる近藤正臣が本来持っている爽やかなイメージを強調するには、あの明るい色系統のジーンズがちょうどよかったんだろうかね。
劇中最初から最後まで「不義者」の汚名を背負っているわけだから、衣装だけでも爽やかに、と言うことだったのだろうか。
僕みたいな若い?世代にとっては「冒険家」のイメージしかない和泉雅子の艶っぽい演技も意外性があって楽しいし、「新仕置人」「商売人」「うらごろし」で見せた火野正平の軽妙な演技も、見ているだけでおかしくなってくる。志垣太郎もなかなかがんばって豪快なイメージを出してるね。
肝心の殺陣は、俊平が剣の達人ということもあって、毎回かなりパワフルな殺陣を見ることが出来、同時に「1つの刀では2人までしか切れない」とかいうリアリスティックな要素も盛り込まれて、緊張しっぱなしの世界に更なる緊張を加えたりもしている。
「不義者」として追われているという設定のため、とにかく緊張感が張り詰めているので、見ている方も思わず緊張してしまう感じだ。
DVDは全部で6巻。最近は8月の劇場版鬼太郎DVDまで大きな買い物はないし、ここは一発全部揃えてしまおうかね。
…おっと。これから先の予定はそうなんだったな。既に1つ大きな買い物をしてしまっているんだが(笑)。
テレビ朝日で6月25日(月)の朝から、『必殺仕事人V・旋風編』の再放送が始まります。
残念ながら、ピックアップで話を選出しているため、放送されない話も多いそうです。
個人的には、バズーカの演出が凝っているという第2話、問題の「ワープロ」の話を拝見したかったと思っております。
大月ウルフさんが出演された第7話が放送されるので、それで満足しようと思います。
スペシャルがもうすぐ放送されるので、その宣伝を兼ねているようですね。
しかしそこで「旋風編」と「風雲竜虎編」を選ぶあたりが、必殺に対するテレ朝のスタンスを表しているような気がしてなんとも(笑)。
7話は全シリーズ通しても珍しい、主水のラブストーリーとなってますから、その観点から見ても楽しいでしょうね。
個人的には安倍徹郎氏が「富嶽百景」以来久々に執筆した8話を流して欲しかったと思いますが。
しかし今回のスペシャル、新顔がヒガシって時点でどうも…。
「殺し屋に見えない人間が実は殺し屋」という、必殺の大原則からも外れてしまっているような気がして。