わが最愛の仮面ライダーことスカイライダーは、スカイサマーソルトで敵を空中に打ち上げてからの空中コンボが面白いように決まるので非常に楽しい。セイリングジャンプも併用すれば中ボス程度のキャラもあっという間に追い込める。
超必殺技の三点ドロップを決める時は、スカイがジャンプする時につく独特の効果音がそのまま採用されていて、感動と嬉しさの余り目頭が熱くなってしまったよ(笑)。
苦節数十年、やっとスカイライダーが優遇される時が来たのか。
まあそんな前振りとは一切関係なく、アニメ版アイマスの話である。
今話の内容はサブタイトルにもあるとおり「夏休み」。と言ってもアイドルの夏休みだから、夏休みと言うよりは骨休めと言ったところか。
内容的にも各アイドルの描写を織り込みつつ特定アイドルを掘り下げるというスタイルを取っていた2〜4話からはいったん離れ、夏休みを満喫するアイドルたちの姿を活写するに留めている。
…いや、「全力を傾注していた」と言うべきか(笑)。
もちろんこの種の話にはお約束の水着シーンもあったのだけど、そればかりを描写しているわけではなく、うだるような暑さの事務所でだれる亜美真美たちから、目的地である海へ向かう一向、海でのそれぞれの遊び、旅館での思い思いのやり取りなど、劇中で春香が言っていた通り、「修学旅行」の様子を見せているかのような描写になっていた。
Aパートの海水浴シーンの素晴らしさについては…、今更このブログで語る必要はないだろうな(笑)。既にいろいろな場所で素晴らしさが語られているだろうし、キャプチャした画像もバンバン張られてるだろうから、そちらを見れば十分なのではないかと。
水着姿の綺麗さとか美しさってのは、言葉でいくら書いたって語りきれるもんじゃないしね。
新曲「神SUMMER」がかかったと同時に、仰角カットで走り出す美希、響、真。カメラが動くにつれて亜美真美、最後に春香が走ってきてずっこける。そこまでのカットが1つにまとめられていたのは、躍動感があって非常に楽しい。
殊に美希はいろんな所が遠慮なく揺れてて素晴らしかったね!
あずささん、貴音の巨乳コンビを見て思わず名セリフ「くっ」を呟いてしまう千早や、相変わらずの健啖家ぶりを発揮する貴音、最初は気取っていたものの、すぐ亜美真美のペースに巻き込まれてしまう伊織、きちんと準備体操をする律儀なスク水着用(ここ重要)のやよい、ここぞとばかりに数え歌を歌いながら嬉しそうに砂浜に穴を掘る雪歩、保護者的役割を自覚して行動する律子とあずささんなど、各人の立場と性格が今回も短い時間に存分に描写されていたと言っていい。
通常こんな水着姿の美少女ばかりに囲まれていたら、よほどの朴念仁でも下心がわきあがってきそうなものだが、そこは我らの分身ことプロデューサー。水着姿のアイドルたちに見とれることなく、海水浴場という人の多い場所に来ているにも関わらず、アイドルすなわち「有名人」であるはずの春香たちがまったく注目されないという現実に落ち込むという、誠に仕事熱心な一面を見せてくれた。
今作はプロデューサーの扱いには非常に気を遣っていることが、1話の時点で容易に窺い知れるのだけども、「あるべきプロデューサーの姿」としては一番理想像に近いのではないだろうかと思える。
やはりプロデューサーたるもの、いついかなる時でもプロデューサーとして行動しなければね。プロデュースしているアイドルに邪な感情を抱くなんてあってはならんことなのだ、本来は。
海水浴が終わったら旅館に移動。女性陣が部屋に入った時の各々の描写が本当に修学旅行のそれを見ているようで楽しい。伊織がテレビのチャンネル数を確認したり、ハム蔵ギャグを見せるための前振りとは言え、「貴重品は既定の場所にしまう」ということにまで言及させるあたりは本当に芸コマだ。
バーベキューのシーンでは肉を食べて心の底から喜んでいるやよいと、そんなやよいにもっと肉を食べるよう勧める真の姿が、本当の姉妹のように見えて微笑ましい。
浜辺での花火の最中も含め、プロデューサー、あずささん、律子の年長組が完全に世話係になっている点も、年齢を考えれば当然ではあるのだが、アニメと言う媒体できちんと見られるというのはなかなか新鮮である。
年長組3人だけが他のメンバーとは別に、プロデューサーの部屋に集まって飲み物を飲みあうというのも、世話係ならではというところか。
入浴中の場面では近年よくある不自然な湯気とか光は一切使用されず、基本的に大事なところは一切画面上に見せないという演出がなされた。
アイマスはそう言った性的な部分を露骨に見せて耳目を引くような作品ではないから、この見せ方は極めて妥当だろう。尤も個人的にはこんなところにまでシャルルを持ってきて一緒に入浴している伊織が一番気になったのだけど(笑)。
そして就寝中の布団の中で春香と真は来年の今頃、自分たちがどうなっているのかを語らう。
もしかしたらトップアイドルになっているかもしれないという、聊か楽観的な希望を話す2人に対し、起きていた伊織はプロデューサーが頼りないままではトップになるどころか事務所の存続も危ないと呟く。
このあたりのやり取りはそれぞれが現実的かそうでないかを見せると言うより、3人がそれぞれ今のプロデューサーに対してどんな感情を抱いているかを見せているように思う。
バーベキューの時、準備に専念していたプロデューサーに自ら肉を食べさせようとしていたように、春香はプロデューサーに対して比較的良い感情を抱いており、真は友達的な感覚、そして伊織は小馬鹿にしているそぶりを見せながらも内心では少しだけ期待している、そんな想いが感じられた。
特に伊織のプロデューサーに対する冷静な意見と若干の温情は、2話での暴走やプロデューサーとのやり取りを経ているからこそのものと考えると、なかなかに感慨深いものがある。
そしてそんな3人のやり取りを黙って聞いている千早というのも、結構意味深だ。
千早に関しては以前より多少は丸くなったと思しき描写が今話では散見されるが、これはやはり4話での経験があったためだろう。
前話のラストで千早が1人先に帰ってしまったのは、自分を変えることを拒んだからだと前話の感想で書いたのだけど、なんで拒んだのかと言えば、それは目の前に春香という存在がいたからではないかと、個人的には思っている。
自分がプロデューサーや春香たちに迷惑をかけたということは、千早自身がよくわかっていることだが、にもかかわらず春香はそれを最初から迷惑と受け取らず、逆に千早と一緒に料理が作れて楽しかったと素直な気持ちを伝えてきた。
自らを変えることでようやく協調性を学んだ千早と、生来の気質から協調性を持ち合わせていた春香、この落差に少しばかりの戸惑いを感じたのではないかと思うのだ。
そのへんを努力しなければ改善できない千早にとって、春香はかなり眩しい存在に見えたのではないだろうか。自分を変えていけると気付いたからこそ、その直後に元から協調性を持つ春香の優しさを目の当たりにして戸惑ってしまった。だからこそあの時は一緒に行動することを避けたように思える。
で、少し時間が経って戸惑いが無くなったのが今話での千早ではないかと思うわけ。相変わらず春香以外とは積極的にかかわらないものの、プロデューサーにわざわざ飲み物を運んでいくあたりにその変化は見てとれるだろう。
(さらに言えばその飲み物をビニール袋に入れたまま、プロデューサーに選ばせるという無骨なやり方が、いかにも千早らしいと言える。)
そんな千早が変わっていく自分たちに思いをはせる春香たちの会話を耳を澄ませて聞いていた。もちろん表情には出ていないものの、以前よりは色々思うところがあったのではないかと思わせられる。
そしてそれは春香たちも同様だ。春香はここでも「今よりも有名になったら、みんなと遊びに来るようなことはできなくなるのかも」と、自身の素直な気持ちを吐露する。
それは単に今日という日を懐かしんだだけかもしれないし、変わっていったり変えていったりすることに対する戸惑いもあるかもしれない。みんなと今までのように行動することができないかもと言う寂しさや不安から来たということもあり得る。
だが彼女たちはもう既に歩み始めていて、誰もそれを止めようとは思っていない。それでいて彼女たちの目指す到達点は1つではない。1話で描かれた通り、彼女たちが理想とする「アイドル」はそれぞれ異なっており、誰一人として同じものはなかった。「アイドル」を目指しながらも、最終的になるべき「アイドル」は各人異なる。同じであり違うものを全員で目指して進んでいるのだ。
そう言う意味ではみんな一緒に同じ道を安穏と進んでいくことはできないだろう。だからこそ逆に互いを助け合うことができるはずなのだ。到達点は違っても「アイドルになる」というそれぞれの夢は同じなのだから。
それは春香の不安感を簡潔な言葉でフォローした伊織の描写に集約されている。
そして事務所に帰ってくるや否や、社長から告知される新ユニット「竜宮小町」の始動。
原作たる「アイドルマスター2」では色々と物議を醸したこのユニットだが、アニメでははたしてどのような立ち回りを演じることになるのか、そしてそれによって残りの9人とプロデューサーはどのように考え、行動するか。
息抜き回かと思いきやこんなサプライズを用意してくれるとは、やはりアニマスのスタッフ陣は侮れない。
次回が否が応でも楽しみになってしまうではないか。