2006年07月22日

そんなに期待はしてないよ

 昨日のリニュ版ドラから「ドラミ復活プロジェクト」とか言うものを特集し始めた。
 何でも本格的に登場する9月まで毎週、少しずつドラミ関連のことを紹介していくらしい。
 なんか激しく無駄なことをしている気がするが、まあこの企画自体は大目に見るとしよう。

 しかし昨日の特集を見る限り、ドラミの声優は本職の声優以外の芸能人になりそうだ。「みんな知ってる人」とか言う煽り文句も出ていたことだし、まさか本職の声優をして「みんな知ってる人」などと形容はしないだろうからね。
 でもねえ…。なんと言うか、本当にドラミと言うキャラクターを演じきるだけの技量と声色を持っている人間であれば、基本的に誰でもいいとは思ってるんだけど、どうもこの企画自体も合わせて考えてみると、演技とかドラミのキャラ性云々よりは、やはり話題性重視で選んでいるとしか思えない。
 話題性重視で選ぶということ自体は、別に今に始まった話ではないだろうし、ほとんどのマニアはそう思っているだろうけども、これってぶっちゃけて言えば、スタッフはキャストについて真面目に吟味していないと言うことになる。こんな劣悪な状態を是とするスタッフは、一体ドラと言うアニメをどうしたいのだろうか。
 テレ朝サイドとシンエイサイドとの力関係という奴も微妙に関係してはいるのだろうけども、どこに所属していようとも「良い作品を作り、それを提供する」ことこそが、全てのスタッフが保持していなければならない覚悟であるはずだ。それを履き違えているような気がしてならない。

 僕個人としては前にも書いたけども、芸能人の声優起用は基本的に反対だ。「演技が上手な人もいる」という人もいるが、その演技が上手な人がうまいこと声優をやってくれる確率は、正直かなり低いだろう。
 一部の芸能人が上手に声の演技をやってくれるからと言って、全ての芸能人が上手だと言うわけではないのだ。
 そんな状態で声優経験のない(または経験を自分の能力として変換できていない)芸能人を起用するのは、一時の宣伝効果はあるのだろうが、結果的には作品の寿命を縮めることにもなりかねない。
 オールアフレコだった頃のテレビドラマ時代を経験し尽くした大ベテランの俳優陣ならばともかく、「今が旬」の芸能人を声優に利用してみたところで、それは結局のところ「時事ネタ」レベルでしかなく、時が経てばすぐに話題の効果は薄れてしまう。CMのパロディネタがすぐに廃れるのと同じように。
 そうなれば後に残るのは下手くそな素人声だけである。そんな声しか聞こえてこないようなアニメを、誰が好き好んで自分から見ようとするだろうか。

 リニューアルの際に声優を全て変更したスタッフの英断は素直に評価している。
 だがそれは何のためだったのか。何のために声優を変えたのか。作品の中身を根本からリニューアルするためだったのか、それとも「声優交代」という話題作りのためだったのか。
 今後のリニュ版ドラの展開で、そのあたりの片鱗が見えてくることだろう。
posted by 銀河満月 at 02:05| Comment(2) | TrackBack(0) | ドラえもん・藤子関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ドラミの声については実際に聞くまでコメントは控えるとして、、、
これで盛り上げるためのネタは出し尽くした感はありますね。さてこれからどうする気だというのが、気になるところです。

銀河満月さんの言うように、もう少し根本的なところをしっかりしないとダメでしょうね。これでは番組を続けることはもちろん、ビジネス面で見ても今後成り立たなくなるんではないかと思ってます。本当に人気を集めて、儲ける気があるんだったら、もっと効果的なことをやれよと言いたくなるものです。

それを仕切りに僕らが言っても、直る気配が見られないのが心苦しいところですが。
Posted by シンドリャー at 2006年07月22日 22:06
>これで盛り上げるためのネタは出し尽くした感はありますね。
個人的に今のリニュ版ドラは、それほど長く続けるつもりはないのだろうと最初から思っていたのですが、こうまで「やり逃げ御免」のような真似をされるとは、さすがに思っていませんでした。

>それを仕切りに僕らが言っても、直る気配が見られないのが心苦しいところですが。
F先生が亡くなった直後から懸念されてきたことですからね。
正直もうどうしようもないところにまできてしまっているのでしょう。
Posted by 銀河満月 at 2006年07月22日 22:47
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