まあ今さら「名作を汚すな」といった類のことは言わない。アニメとかマンガ作品を実写化する時点でどこか無理が生じてくるのだし、それを劣化と言うのなら避けようがないのだから、嫌な言い方だがどこかで諦めざるを得ないことだろう。
しかしそれを考えてみても、今の若い人がどれだけ「あしたのジョー」という作品を知っているのだろうか。
主演俳優を考えるに若い人向けなんだろうが、ジョーの反骨精神と言うか、ある意味反社会的とも言えるパーソナリティは、最近の若い人には通じにくいものなんじゃないかと思う。
まあきっとその辺も色々変えて来るんだろうけど、そもそもそこまでして40年近く前のマンガを実写映画化する必要があるのだろうか。
オリジナル作品の企画が通りにくいと言う現実もあるのだろうが、そろそろそういった業界全体の質と言うか雰囲気と言うものを、真面目に改善していくべきなのではないだろうか。
オリジナルの作品を一から作って公開するってのは、プロのクリエイターなら出来て当然のことなんだから、もう少し努力してほしいところである。
しかし今にして思うと、石橋正次は結構ジョーのイメージに合ってたんだなあ。