2006年01月07日

いくらなんでもこれは許せん

韓国人作家、「あやうしズッコケ探検隊」を盗作

 もうね、なんと言えばいいのやら。と言うより言葉がないよ。
 しかも何なんだよ、あの表紙は。オマージュやインスパイアのレベルじゃないだろ。完全なパクリじゃねえか。
 しかも何?「しかし当時は我が国が国際著作権条約に加入していなかったうえ、翻案作家を著者として紹介する慣行があって法的・倫理的に何ら問題がない」って。それを判断するのは貴様らではなく、日本の那須先生やポプラ社だろうが。何を手前勝手な屁理屈こねて、愚劣なパクリを正当化してやがんだ。バカかこいつら。

 百万歩譲って法的に問題がないとしても、倫理的には問題ないのか。表紙だけ見ても完全なパクリであり、しかもオリジナル先になんの断りも入れておらず、パクリ発覚しても下手糞な言い訳を垂れ流しているこの状況が、韓国的には「倫理的に問題ない」んだ。すげ、俺マジで知らなかったよ。俺が今まで日常生活の中で認識してきた「倫理」って言葉の意味は、まったく異なっていたんだね。初めて知ったよ、すげえよ。

 「探検隊」は、ズッコケシリーズ全50作の中でも人気の高い作品だし、個人的にも好きな作品ベスト5に入れているくらいに、お気に入りの作品である。
 冒頭からいきなり漂流状態になっているというサプライジングスタート、無人島であくまでマイペースに生活していく三人、「いくらなんでも子供だけで長期間も無人島生活するのは無理だよな」と、読者がそろそろ考えるであろう時期に、島に住んでいた老人とさらにイレギュラーなキャラクターを登場させる絶妙のタイミング、そこからラストまでの急展開と大団円のエピローグと言った、「ズッコケシリーズ」の魅力を構成する諸要素がきちんと描写され、しかもそれらが濃密に絡み合って最高の出来具合になっている、屈指の傑作である。

 はっきり言ってこれと同様の作品を作ってみろと言ったところで、常人にできることではない。それでもこの作品に憧れ、同様の話を書いてみたいと言う意識が少しでもあったのなら、ある程度作品の内容が似通ってしまっても、まあ少しは大目に見てやっても良いかと言う気もしないでもない。日本人ってのはそういうもんだし。
 しかしそれはあくまでオリジナルに敬意を抱いている人間の場合に限られる。単なる銭儲けと売名のために、日本児童文学界を代表する名作シリーズの一編を、何のためらいもなくパクったことは、絶対に許されることではないし、許してはならない。
 でも「韓国人につけるクスリ」って本によると、彼らは他人の作ったものでも、1%ほど自分自身のオリジナル要素を加えれば、それは盗作ではなく、自分が作ったオリジナルの作品になる、と言う認識があるらしい。
 全員が全員そうだと言うつもりはさらさらないが、そういう認識の人間が韓国で「作家」という職業についていることは、紛れもない事実のようだ。

 しかも見苦しいことに、このニュースを受けてこの作家を擁護する側が、「日本人は昔からパクリばかりしてきた」などと言い出しているらしい。
 1つの作品を100%コピーして「自分のオリジナルだ」と言い張ることと、1つの作品から10%にも満たない要素だけを参考にし、残り90%以上を自らの努力で築き上げることが、なんで比較対象にできるのか、僕にはまったくわからない。

 正直このことに対して、那須先生側が積極的に動くとは思えないので、ここは是非ともポプラ社に行動してもらいたいものである。
posted by 銀河満月 at 17:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ズッコケ・その他書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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