2008年11月03日

ゲゲゲの鬼太郎(5期)81話「決闘!妖怪ハンター対針女」感想

 本当に、本当に久々の5期鬼太郎感想である。8月頭くらいから書かなくなり、いつの間にやら話数自体も80を数えるほどになってしまったね。月日の経つのは早いものだ。
 感想を書いていない過去の話についても、おいおい触れていきたいとは思っているけど、どこまで出来るものやら(笑)。

 さて今回の話は、山に入ってきた人間たちの影を奪う妖怪・針女と、その針女を倒すことにすべてをかける猟師・源五郎の戦いの様子がメインとなっていた。
 鬼太郎は源五郎に協力こそするものの、どちらかと言えば第三者的な立場に立っており、勝負の決着も源五郎(人間)がつけると言う、5期の中では異質な話となっていた。
 「おっさんと鬼太郎」というバディもののような不思議な組み合わせは、3期の65話「妖怪百目・地獄流し」で描かれていたが(厳密に言えば鬼太郎は終盤まで老人に変装していたけども)、3期のほうでは鬼太郎と行動を共にする脱獄犯が段々と鬼太郎の変装する老人を認めていったのに対し、今話では鬼太郎が1人の人間に過ぎない源五郎を認めていく流れになっていた。
 鬼太郎=妖怪であるが故に、針女にたった1人で挑もうとする源五郎をある意味バカにしていた節さえ窺えたものの、源五郎が基本的に鬼太郎を対等の「ハンター」として扱っていたこともあってか、鬼太郎も次第に純然たる協力体制をとって針女に立ち向かうようになっていく流れは、短い時間の中ではよく描かれていたと思う。

 作画面も今回はやたら気合が入っており、森の中や源五郎の家の描写における光と闇の調整具合は、1話完結のアニメにしては結構贅沢な作りになっていたのではないだろうか。
 影に針をつきたてられて次第に苦悶の汗をにじませる源五郎のシーンや、銃弾を作る際にきちんとふいごを使う描写を混ぜたりと、細かい部分での演出が実に冴えていた。
 演じる大塚明夫氏もよく使うスマートな声色ではなく、まさに薄汚れたおっさん臭い声色を使っており、源五郎の個性確立に一役買っていた。さすがは元祖ねずみ男こと大塚周夫氏の息子さんだけのことはある。
 そう言えば大塚氏が鬼太郎に出たのって、今回が初めてだったっけかなあ?
 ちなみに黒影村の長老を演じていた大ベテラン・塚田正昭氏は、元祖鬼太郎こと野沢雅子さんの旦那さんでもある。

 今回の話で良かった点は、源五郎と針女の過去の関係を(敢えて?)描写せず、「敵対する相手に勝つこと」だけを互いの目的に据えたところだろうか。針女も登場当初こそ「自分の山に入ったものを許さない」と言う目的があったようだが、最終的には源五郎曰く「ハンターの血が目覚めた」ようで、源五郎と鬼太郎を殺すことだけに執念を燃やすようになっている。
 ここらへんの、理屈を超越した動機による対決は子供にはわかりづらいと思うのだが、これをあえて鬼太郎と言う作品に導入した点がすごいと素直に思う(単に尺の都合で描写できなかったのかもしれないが)。
 その対決方法も単なる力押しではなく、互いに策を弄しての一進一退の攻防が緻密に描かれており、戦闘が終わる最後の最後まで緊張感を持続させることに成功しており、これまた「ゲゲゲの鬼太郎」のアクションとしては珍しい描かれ方となっている。

 そして戦いが終わった源五郎は、そのまま山を降りてしまう。
 ラストシーンで村の人たちが寂しげにしていたことから考えても、源五郎は村をも出て行ってしまうのだろう。
 戦いの終わったその場所に自分の居場所を見出すことが出来ず、結局は立ち去ることになってしまうという展開も、名作「七人の侍」以降、連綿と描かれてきた皮肉であるが、そんな寂しさをも感じさせる良い締め方になっていた(個人的にはやっぱり昭和のライダーシリーズを想起しちゃうけどね)。
 だがそこでクロージングではなく、最後の最後をねずみ男のギャグで終わらせるあたりも、「子供向けアニメ」していて小気味良い。
 映画公開もあと一ヶ月ほどになり、スタッフも苦労している時期であろうにもかかわらず、こういう高水準の話を散発的にとは言え出すことが出来るあたり、すごいものだと思わざるを得ないね。

 来週登場の妖怪は「赤舌」。なんか赤舌も妖怪四十七士の一員になるみたいだけど、どんな流れで味方につくのだろうか。
 とりあえず「温泉に入っていたら実はそこは赤舌の口」というネタは使ってくれるようなので、そこは楽しみである。
posted by 銀河満月 at 17:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲゲゲの鬼太郎(第5期)感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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