2010年09月05日

放送スタート、「仮面ライダーOOO」

 で、本日からWの後番組である「仮面ライダーOOO」がスタートした。
 まだ1話の段階で出来がどうこう言えるわけはないのだけど、ライドベンダーの大量登場と、大量に且つ不規則に乱れ動くメダルにそこから生まれるグリードたち。右手だけがそこかしこを飛び回るナンセンスな描写、そしてかの有名な?タトバコンボの「歌」など、視聴者の関心をつかむには十分すぎるほどの内容だったのではないだろうか。
 肝心のアクションは平均的過ぎた気がしなくもないけどね。前作「W」の1話ではルナジョーカーの戦いとかジョーカーエクストリームとか、インパクトの強いアクションシーンがポンポン出てきただけに、タカキリバフォームを披露したとは言え、まだ小ぢんまりとした印象なのは否めない。
 ただオーズは現時点ではメダルを4つしか持っていないわけだから、1話の時点でフォームを色々見せるのがもったいないというのも確かだろう。
 主人公である火野映司も、設定だけ聞くと世の中に余り接点を持とうとしない、かつてあのアホ脚本家がメインライターを務めた平成ライダー作品の主人公みたいな感じがしたけども、実際はのん気そうな態度の中にも、人の命をとても大切に思っていると見られる描写が散見され、なかなかの好印象。
 それ以外の人間キャラは、鴻上光生とその秘書以外はほとんど出てこなかったので、まだよくわからない。鴻上はグリードだけでなくオーズの存在も知っているようだけど、その辺が今後の鍵になるのだろうか。

 あと主題歌は文句なく楽しかった。クライマックスの戦闘シーンにでもかかったらよさそうな曲だね。
 わかりづらいけど、「アギト」以来久々に歌の中で「仮面ライダー」という単語が使われているのも、何気にポイント高い。

 しかし「W」の47話ではコアメダルやセルメダルがどうこうってのが、財団Xの移動体端末に表示されてたけども、メダルは今のところガイアメモリと違って普通人に応用することは出来なさそうなんだが(オーズドライバーを使う場合除く)、なぜ財団Xはコアメダルに出資しようと考えていたのか。
 先述の鴻上の件も含め、メダルにまだ謎があると考えれば、これからの展開にもかなり期待できる。
 尤も単なるクロスオーバーというだけで終わる可能性もなくはないけど。

 1話としては十分及第点だった「仮面ライダーOOO」。さて次回以降はどうなっていくのだろうか。
posted by 銀河満月 at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮ヒーロー・特撮映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ありがとう、仮面ライダーW

 これまた今更になってしまったが、先週「仮面ライダーW」が最終回を迎えた。
 
 最終回は予告編を見る限りではエピローグ的な内容で終わるのかと思っていたのだけど、実際に見てみるとエピローグではなく、きちんと「W」という物語の完結編になっていたところに驚かされた。
 若菜がフィリップを復活させるための行動を取ったのは一年前、ユートピアドーパントを倒してフィリップが消えた時期からそう時間の経っていない頃であり、フィリップが一年後に復活するというのは、物語世界的には確定事項になっていたわけだから、Wの物語は前話でいったん終わったわけではなく、ずっと続いていたと言うことになる。
 さらに白眉なのは、現在の翔太郎たちと過去の若菜との描写をごちゃまぜにする、つまり時系列をわざと乱して描写することで、フィリップが復活する寸前まで、視聴者にも若菜のやろうとしていることを理解させない演出を取っていたことだ。
 前述の予告編といい、何ともブラフの使い方が上手い。特に時系列を故意にずらしているところは素直に唸らされた。それをはっきり視聴者に認識させるための小道具として、風都のシンボルたる風都タワーを使うところも、物語の世界観に沿っている。

 あと個人的に好きなのは、今話の翔太郎の描写だ。
 今話の翔太郎はフィリップがいなくなってしまった寂しさを隠すことなく、むしろフィリップという相棒のいない今の自分がダメな存在であることをはっきりと認めている。
 その自分自身の弱さを十分理解した上で、仮面ライダーとして一年間、孤軍奮闘してきたわけだ。
 以前の翔太郎であれば、ハードボイルドを貫くために意地でも自分の弱さを見せるような真似はしなかっただろう。しかし今回はそうではなく、むしろ今回の依頼人である少年・晶に対し、積極的に自分の弱い部分を見せている。
 前話と前々話において、「相棒との別れ」という辛い現実に直面しながらも、その相棒の願いを叶えるため、そして相棒を笑顔で送り出すためにたった1人で敵と戦い、そして約束を果たし、消えゆく相棒を見送った翔太郎。
 その中で彼はどれほど辛く苦しいことがあっても、最後まで自分のやるべきことをやり遂げることが何より大切であることを悟っていた。
 彼の中にあるハードボイルド像が今現在、どんなものになっているのかはわからないが、自分の弱さを知りつつも、自分がやらなければならないことのために、そして何より相棒との最後の約束を果たすために、ただ1人戦い続ける姿は、他の何よりもハードボイルドなのではないだろうか。
 翔太郎やその師匠である鳴海荘吉が理想としていたハードボイルド探偵「フィリップ・マーロゥ」は、内心の情を鉄の信念で覆い隠して行動する人物であった。
 それを踏まえると、今話における翔太郎の姿は、本人も知らないうちに本人が最も理想としていたハードボイルド探偵になっていたのではないだろうか。
 だからこそ、相棒であるフィリップが本当に復活した時は、誰に遠慮することもなく、全身でその喜びを表現したのだろう。
 これまた演じている桐山漣氏の熱演が、その描写を一層際立たせていた。復活したフィリップに初めて話しかけた時の時点で目を潤ませていたのは、どこまでが演技なのかわからないほど印象深いシーンである。

 フィリップ、と言うか園崎家の方は、若菜の心情変化がわかりづらかったかもしれないが、かつて自分自身がデータ化させて取り込もうとし、それを拒んだフィリップが、風都と仲間と自分自身のために自らデータに戻り、地球の中へ消えたことを知ったからこその変化だったのだろう。
 「地球」に縛られ自分本位のことだけを優先してきた園崎の人間の心を動かしたのは、翔太郎とフィリップが何度も体現してきた「他人のために体を張れる」信念だったわけだ。
 しかしそれでもフィリップ以外の園崎家の人間が家族として仲良くしている姿が、全員の死後になってようやく見られたというのは、皮肉と言う他ないのだが。

 そして復活したフィリップと翔太郎はWに変身、ドーパントを撃退する。
 ミュージアムがなくなってもまだ戦いが終わらないというのも、どことなく昭和ライダー的な感じがしないではないが、それでも彼らは街を愛し、街のためにずっと戦っていくのだろう。
 余韻の残る良いクロージングだった。

 本当にこの作品は良い作品だった。全体の完成度も高いし、コメディタッチとシリアスな雰囲気とが程よく両立されていた。そして何より、「正義の戦士・仮面ライダー」の姿が、最終話に至るまできちんと描かれていたことが何より素晴らしい。
 もうテレビで彼らの活躍を見る機会はないのだろうが、年末に公開される映画では再登場することが決定しているようだし、そこでの彼らがどのような活躍を見せるのか思いを馳せつつ、新ヒーローである「仮面ライダーOOO」を楽しもうではないか。

 一年間ありがとう、「仮面ライダーW」。
posted by 銀河満月 at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 特撮ヒーロー・特撮映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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